【初心者向け】太陽光発電とは?
仕組みや役割、売電に関する情報を丁寧解説
東京都などで太陽光発電の設置が義務化されるなど、最近では太陽光発電がますます身近なものとなっています。
しかし、実際に導入を検討するとなると、どんな仕組みなのか?設置にどれくらい費用がかかるのか?売電でどのくらい収益が得られるのか?など、気になる点がたくさんありますよね。
このページでは、これから太陽光発電を導入しようと考えている方々に向けて、太陽光発電の基本から設置のメリット、さらに収益化の方法まで、わかりやすく解説します。
太陽光発電があなたの生活にどのような恩恵をもたらすのか、ぜひ確認してみてください。
ページ目次
太陽光発電とは
太陽光発電は、太陽の光エネルギーを利用して電気を作り出す技術です。環境に優しく、持続可能なエネルギーとして注目されていますが、どのような仕組みで動き、どんな特徴があるのでしょうか?まずは基本から見ていきましょう。
太陽光発電の基本的な仕組み
太陽光発電は、太陽電池(ソーラーパネル)を使って光エネルギーを直接電気に変換します。
太陽光がパネルに当たると、光のエネルギーが半導体に働きかけて電子が動き、電流(直流電力)が発生します。
この電流は、パワーコンディショナー(パワコン)と呼ばれる装置によって、家庭で使える電力(交流電力)に変換される仕組みです。
この技術は発電時にCO2を排出しないため、クリーンエネルギーの一つとして広く利用されています。
太陽光発電の特徴とメリット
太陽光発電は、太陽のエネルギーを使って電気を作るクリーンで持続可能な方法です。発電時に二酸化炭素を出さず、環境に優しいのが大きな特徴です。
また、太陽の光は無限に続くエネルギーなので、どんな場所でも活用でき、安定した電力供給が可能になります。
自分で発電した電力を使うことで、電気代が節約でき、余った電力を売ることで収入にもなるのは嬉しいポイントです。
さらに、蓄電池と組み合わせることで、停電時の備えにもなり、より安心して暮らせるようになります。静かに運転できるので、設置場所の選択肢が広がるのも便利なところです。
自分の家で作った電気で暮らせるなんて、すこし誇らしい気持ちにもなりますよね。
こうした環境への配慮や経済的なメリット、そして安心感があるため、太陽光発電は家庭やビジネスでのエネルギー選択肢として注目されています。
太陽光発電のデメリットと考慮すべき点
太陽光発電にはたくさんの魅力がありますが、導入する前に考えておきたいポイントもいくつかあります。
まず一つは、初期費用が少し高めであることです。通常、1kWあたり25万〜30万円の費用がかかり、例えば5kWシステムだと、125万〜150万円が目安となります。
初期費用が大きいので、長い目で見たコストパフォーマンスをしっかり考えることが大切ですね。
次に、天候や時間帯による発電量の変化もあります。曇りや雨の日、夜間はどうしても発電量が少なくなりますが、蓄電池を使うことで、より安定した電力供給が可能になります。
さらに、機器の劣化も避けられません。長期間使用するため、定期的なメンテナンスや部品交換が必要になります。
設置場所や環境によって劣化の速度が変わることもあるので、予め計画を立てておくことが大切です。
太陽光発電の売電とは? 売電の基本的な流れ
太陽光発電システムを導入した後、売電までにはいくつかの重要なステップがあります。これからその流れをご説明します。
①現地調査と設置プランの立案
まずは、自宅の屋根や敷地の状態を確認します。この時、住宅の設計図があると、家の構造や屋根の形状を正確に把握できるため、よりスムーズに進めることができます。
設計図がない場合でも問題なく進められますが、あるとより精密にプランを立てやすくなりますよ。
太陽光パネルを設置できる規模は、家の構造や屋根の形によって大きく変わるため、慎重に検討することが大切です。
希望していた容量がすべて設置できない場合もありますので、業者による丁寧なプランニングが求められます。
この段階では、どれくらいの発電量が見込めるかをシミュレーションし、売電収入の予測も行います。
そのため、直近1年分の電気使用量明細を準備しておくと、より具体的なシミュレーションが可能です。
そして、現地調査を基に最適な設置プランを作成し、具体的な見積もりを業者から出してもらいます。
現地調査では設計プラン通りにパネルが乗るか、パネル等の搬入経路や足場の設置スペース、架台が屋根素材に適合するのかなどを調査します。
②見積書の確認と契約手続き
次に、業者から提示された見積書を確認します。見積もり内容に納得したら、契約を結びます。
また、太陽光発電を設置する際には、補助金を活用できる場合がありますので、申請手続きも忘れずに進めるようにしましょう。
補助金申請の代行を行っている業者も多いため、契約前に代行が可能かどうか確認しておくとスムーズです。
電池バンクでは、補助金申請の代行を無料で行っています。
お住まいの地域で利用できる補助金があるか気になる方は、お気軽にお問い合わせくださいね。
③電力会社・経済産業省への申請手続き
太陽光発電を使って電力を売るためには、電力会社との契約だけでなく、経済産業省への申請も必要です。
これは、あなたが発電事業者として認められるための手続きで、具体的には事業計画認定申請を行います。
この申請は、通常オンラインで手続きができ、通常は2〜3ヶ月程度で認定が下りることが多いです。ただし、申請内容に不備があると、少し時間がかかることがあります。
ほとんどの場合、この手続きは業者が代行してくれるので、手間なく進めることができます。
電池バンクでも、必要な書類の準備から申請内容の確認まで、すべてお手伝いしていますので、安心してお任せください。
申請が認められると、固定価格買取制度(FIT)が適用され、正式に電力の売電が始まります。これにより、安定した収入が得られるようになります。
④連系立会いと売電開始
設置工事が終わり、必要な手続きがすべて完了したら、次は電力会社との連系手続きが行われ、太陽光発電システムが正式に稼働を開始します。
この連系立会いには、発電事業者(お客様)が立ち会いますが、特に作業をするわけではなく、システムが正常に動いているかを確認するだけです。その後、売電が正式にスタートします。
売電収入は、通常の電気代とは別に振り込まれます。また、毎月の発電量と収入を「発電量モニター」で確認することができるので、実際にどれだけ電力を生産しているかを把握できます。
FIT制度(固定価格買取制度)と売電価格
太陽光発電システムを導入した後、重要なのが売電です。しかし、現在では、単に余剰電力を売るだけでは十分な利益を得るのが難しいという現実があります。
そのため、今では発電した電力はできる限り自家消費にあてることが主流となっています。自家消費を最大化し、余剰ができるだけ出ないようにシステムを設計することが、効率的な運用方法です。
とはいえ、余剰電力を無駄にせず、売ることができるのもまた事実です。このための仕組みが、FIT(固定価格買取制度)です。
この制度を利用することで、余剰電力を電力会社に売ることができ、一定期間、決められた価格で買い取ってもらえます。
FIT制度の概要
FIT制度は、再生可能エネルギーで発電された電力を電力会社が一定の価格で買い取る仕組みです。
この制度は、太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギー(風力発電、水力発電、バイオマス発電、地熱発電など)を普及させるために国が提供する支援策です。
具体的には、国が認定した発電設備で発電した電力を、電力会社が一定の期間、一定の価格で買い取ります。
再エネ賦課金を負担するのは電気使用者
再エネ賦課金は、太陽光発電をはじめとする再生可能エネルギーの売電価格を、国民全体で負担する仕組みです。
この賦課金は、太陽光発電の売電を支えるための費用をまかなうために使用され、2024年の再エネ賦課金の単価は「3.49円/kWh」と定められています。電力を使用した分に応じて、毎月の電気料金に加算され請求されます。
再エネ賦課金は2030年をピークに減少し、2048年には0円になると予測されていますが、現在は当初の予測よりも高く設定されており、今後の変動については不確かです。
この賦課金の負担を減らすためには、余剰電力を売るだけでなく、電力会社から購入する電力量を減らすことが有効です。
卒FIT後の売電
FIT制度の買取期間が終了した後も、余った電力を売ることはできます。ただし、卒FIT後は固定価格での買取がなくなり、売電価格が市場の状況によって変動するため、収入が安定しにくくなります。
そのため、卒FIT後は売電だけに頼らず、できるだけ自宅で発電した電力を使うことが大切です。
自分で発電した電力を使うことで、電力会社からの購入量を減らし、毎月の電気代を節約することができるからです。
自宅で必要な電力を自分で賄えるようにシステムを工夫しておくことが、長期的にはとても有利になりますよ。
売電価格の決定基準と自家消費の重要性
売電価格は、FIT制度に基づいて決まりますが、市場の状況によって毎年変動します。
最近では売電価格が少しずつ下がってきていますが、一定期間は固定価格で売電できるので、最初のうちは安定した収入が見込めます。
例えば、2024年に太陽光発電システムを導入した場合、出力10kW未満のシステムには1kWhあたり16円の売電価格が適用され、これは10年間続きます。
この期間中は、売電価格が変わらず安定して収益が得られるため、導入後の計画も立てやすくなります。
ただし、売電価格が下がっている現状を踏まえると、やはり発電した電力をできるだけ自分で使うことが大切です。
余った電力を売るのも良いですが、まずは自分で使うことで、より経済的にお得に運用できるようになります。
太陽光発電システムの設備選びのポイント
太陽光発電システムを導入する際、どの設備を選ぶかは非常に重要です。システムの性能や耐久性、初期費用など、様々な要素を考慮する必要があります。ここでは、太陽光発電システムを選ぶ際のポイントをご紹介します。
太陽光発電設備の種類と性能
太陽光発電システムには、さまざまな種類の太陽光パネルやパワコン(電力を変換して家庭で使える電気にする機器)があり、それぞれに特徴があります。
特に、パネルの出力や変換効率は発電量に直結するため、しっかりと確認することが重要です。効率が高いパネルを選べば、少ないスペースでも多くの電力を得ることができます。
太陽光パネルの主要メーカーの製品について詳しく知りたい方は、下記のページをご確認ください。
施工業者の選定
太陽光発電システムの選定と同様に、設置業者の選定も非常に重要です。業者の施工品質や実績をしっかりと確認し、信頼できる業者を選びましょう。
特に重要なのは、施工業者が電気工事士の国家資格を持っていることと、メーカーが定めた施工IDを取得しているかどうかです。
施工IDを取得している業者は、メーカーの研修を受けており、施工内容が正確に記録されています。このIDがない業者が施工した場合、万が一問題が発生した際に、メーカー保証が適用されないことがありますので、注意が必要です。
また、信頼できる業者は、自宅の電力消費量や設置目的をしっかりと聞き取り、それに沿った提案をしてくれます。
例えば、家庭の消費電力に合わせた発電能力を提案してくれたり、将来のエネルギー需要の変化にも柔軟に対応できるシステム設計を行ってくれたりするかが、長期的な運用において非常に重要です。
施工業者選定は、価格だけでなく、信頼性や将来の安定性を重視して、慎重に行いましょう。
保証とサポート
太陽光発電システムは、長期間にわたって安定した運用が求められるため、保証内容やサポート体制の確認は非常に重要です。
システムの設置後、何年も使い続けることを考慮すると、万が一の故障やトラブルが発生した際の対応がきちんとしているかどうかは、安心して長く使うための大切な要素です。
まず、メーカー保証の内容をしっかり確認しましょう。多くのメーカーでは、パネルやパワコンなど、主要な設備に対して保証を提供していますが、その期間や適用範囲が異なります。
保証が適用される条件や、保証期間終了後の対応がどのようになっているかも事前に確認しておくと安心ですね。
日本における太陽光発電の現状:今後の見通しと推進政策
近年、再生可能エネルギーへの関心が高まり、太陽光発電は日本のエネルギー供給において重要な役割を果たすようになっています。
太陽光発電は、環境問題への関心の高まりとともに、ますます注目されています。
技術革新とコスト削減
太陽光パネルは、近年進化を続けています。特に、「変換効率」と呼ばれる、太陽の光をどれだけ電気に変えられるかという能力が年々向上しています。
その結果、同じ面積でもより多くの電力を生み出せるようになり、効率的にエネルギーを活用できるようになっています。
また、製造コストが大幅に下がったことで、以前よりも手軽な価格で導入できるようになり、導入を検討している方にとっては、嬉しいニュースです。
さらに、最近では、次世代の「ペロブスカイト太陽電池」という新しい技術が注目されています。これまでの太陽光パネルよりも効率よく電気を作り出せる可能性があり、さらにコストも低く抑えられる可能性があります。
太陽光パネルはますます使いやすく、効率的になってきているので、これからもっと多くの人々が利用できるようになりそうです。
蓄電池との連携による自立分散型エネルギーシステムの構築
太陽光発電で生成された電力を蓄電池に貯めることで、昼間に発電した電力を夜間や天候が悪い日にも使えるようになります。
これにより、太陽光発電の「昼間に発電するけど、夜は使えない」という特性を補い、家庭や施設にとって、より安定した電力供給が可能になります。
さらに、蓄電池は停電時にも非常用電源として活用できるため、災害時の備えとしても非常に注目されています。
例えば、台風や地震などの自然災害で停電が発生した場合でも、事前に蓄えた電力を使って、冷蔵庫や照明、通信機器などの基本的な生活必需品を使用することができます。
また、蓄電池と太陽光発電システムを組み合わせた自立型エネルギーシステムは、地域の電力網への依存を減らし、エネルギーの自給自足を実現する手助けとなります。
その結果、電力料金の削減や、停電時の安心感を高めることができ、環境への負担も軽減するというメリットがあります。
再エネ100%社会の実現に向けた取り組み
政府は、2050年までに温室効果ガスの排出量を実質ゼロにする目標を掲げています。この目標を達成するためには、再生可能エネルギー(再エネ)の普及が不可欠です。
その中でも、特に太陽光発電は重要な役割を果たしています。
太陽光発電は二酸化炭素を排出せず、クリーンな電力を供給するため、環境に優しく、地球温暖化の進行を防ぐ力を持っています。また、地域ごとに発電できる分散型エネルギーとして、大規模な発電所に依存することなく、災害時の電力供給にも強みを発揮します。
このように、太陽光発電はエネルギーの安定供給を支えるとともに、再エネ100%社会の実現に向けて大きな一歩を踏み出す力となります。
持続可能な社会を作るために、太陽光発電は欠かせない重要な技術となっているのです。
太陽光発電の未来と導入のポイント
太陽光発電は、環境に優しく経済的なメリットも大きいですが、初期費用や天候の影響が課題です。しかし、近年の技術革新によりコストが低下し、多くの家庭や企業が導入しやすくなっています。
さらに、太陽光で発電した電力を効率よく貯めておける蓄電池が登場し、夜間や悪天候時にも電力を安定して使えるようになりました。
そのおかげで、太陽光発電はより実用的になり、再生可能エネルギーの普及が進んでいます。
今後も、太陽光発電の技術は進化を続け、ますます多くの方々にとって身近なエネルギー源になることが期待されています。
太陽光発電を導入する際には、メリットと課題をしっかり理解し、自分のライフスタイルに合ったシステムを選ぶことが大切です。
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その経験と知識を元に、
太陽光・蓄電池・V2H等のお役立ち情報を発信しています。
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