パワコンとは?役割や機能、価格やメーカーについて
専門店のプロが解説!
パワコンとは、太陽光発電設備において極めて重要な役割を果たす装置です。
その仕組みや機能、寿命など、基本的な知識を理解することは、太陽光発電設備を最大限に活用し、長期間にわたって効果的に運用するために不可欠です。
本記事では、パワコンの役割とその機能について詳しく解説します。
パワコンの交換タイミングや方法、費用、交換による効果など、パワコン交換に関心を持つ方は是非参考にしてください。
ページ目次
パワコンの仕組みと役割とは?
パワコンとは、パワーコンディショナを略した言い方で、PCS(Power Conditioning System)とも呼ばれます。これは太陽光発電設備や蓄電池、V2H(Vehicle to Home)などのシステムを制御する機器であり、システムの要となる存在です。
パワコンの主な役割は、太陽光パネルで発電した直流電力(DC)を家庭で使用できる交流電力(AC)に変換することです。この変換を行う装置は「インバータ」とも呼ばれ、逆変換器の機能を持っています。
具体的には、次のような仕組みで動作します。
まず、太陽光パネルで発電された電力は直流電力(DC)です。直流電力は、電流が一定の方向に流れるもので、家庭用の電化製品では直接使用できません。
ここでパワコンが重要な役割を果たします。パワコン内のインバータは、直流電力(DC)を交流電力(AC)に変換します。
交流電力は、電流が周期的に方向を変えるもので、家庭用電源として一般的に使用されています。
太陽光発電設備を設置していても、パワコンがなければ停電時に太陽光の恩恵を受けることができません。
パワコンには自立運転機能があり、このモードに切り替えると自立専用の出力端子から電源を供給することができます。
停電するとパワコンも機能を停止しますが、自立運転モードに切り替えて自立運転用コンセントに使いたい機器を接続すると、停電時でも電気を使うことができるようになります。
逆潮流制御機能は、太陽光発電設備で発電した電力を家庭内で使い切れず余った場合、その余剰電力を電力会社の系統(電柱や電線)に送り返す機能です。
この「逆潮流」によって、発電した電力を電力会社に売電し、買い取ってもらうことができます。
逆潮流を行うためには、パワコンが電力を電線の電圧よりも高い電圧に変換しなければなりません。
また、出力電圧を売電する際や自家消費する際に自動的に調整する機能も含まれています。
太陽光で発電した電気を電力会社の送電線や配電線に流す為に電力系統に接続することを系統連系と言います。
系統連系保護機能は、電力会社との連携を円滑にするために非常に重要な役割です。
具体的には、太陽光発電設備が周波数の変動や過電圧、停電などを検知した際、電力会社の電力との連携を切断することで、安定した電力供給を維持します。
系統連系を行うと、自宅の太陽光発電システムと外部の電線が接続されるため、太陽光発電システムに問題が発生した際は、その地域全体に影響を及ぼす可能性があるのです。
電圧上昇制御機能は、太陽光発電設備が発電した電力を送電する際に電圧が上昇し過ぎないように調整する機能です。
日本の法律では、家庭用電気の電圧は「101V±6Vもしくは202V±20Vを超えない範囲」に収める必要があると決まっています。
電圧上昇制御機能は、過剰な電圧上昇を検知し、適切な範囲内に収めるように制御することで、電圧が上がり過ぎて家電製品や電力系統に悪影響を及ぼすことを防ぎます。
MPPT(Maximum Power Point Tracking)機能は、太陽光発電設備が常に最大の発電量を維持できるように自動調整する機能です。
天候に左右されず、最適な電圧と電流の組み合わせを見つけ出し、発電効率を最大化します。これにより、安定した電力供給が可能になり、エネルギー損失を最小限に抑え、コスト削減にも寄与します。
パワコンの種類
パワコンには、トランスレス方式と高周波絶縁トランス方式の2種類があります。トランスレス方式は変圧器を使用せず、直流電流と交流電流の絶縁(電流が流れない状態)が不要なため効率が良い特徴がありますが、故障時のリスクがあります。
一方、高周波絶縁トランス方式は変圧器を使用して絶縁するため安全性が高い特徴がありますが、回路が複雑で価格が高い傾向にあります。
家庭用システムに適したトランスレス方式
一般的に住宅用太陽光発電所では、トランスレス方式のパワコンがよく使用されます。トランスレス方式はコストが比較的低く、変換効率も高いため、住宅用太陽光発電設備に適しているからです。
しかし、高周波絶縁トランス方式に比べると、トランスレス方式は故障時のリスクがやや高くなる傾向があります。
これは、直流電流と交流電流の絶縁が不要なため、直流電流が流れてしまうリスクがあるからです。
ただし、多くのトランスレス方式のパワコンでは、直流電力が流れてしまうことを防ぐ「絶縁変圧器部」という装置が備わっているため、安全性を確保することができます。
導入コストや効率性などを考慮して、最適なパワコンを選びましょう。
パワコンのタイプ
パワコンには、先述した通りトランスレス方式と高周波絶縁トランス方式の2つの基本構造があります。そして、それぞれに単機能型、ハイブリッド型、トライブリッド型の3種類のタイプが存在します。
パワコンの3種類のタイプについて詳しく見ていきましょう。
単機能
単機能型パワコンは、太陽光発電設備または蓄電池のそれぞれ一方を管理するため、既存の太陽光発電設備に追加で蓄電池を導入する場合、システム追加の柔軟性と設計の自由度が高いことが特徴です。
ただし、パワコンが2つに増えるため、設置スペースや管理の手間が増える可能性があります。また、変換効率もハイブリッド型に比べると劣ることがあります。
ハイブリッド
ハイブリッド型パワコンは、蓄電池と太陽光発電設備の両方を管理できるため、エネルギー効率が向上します。
このタイプのパワコンは、単機能型よりも高価ですが、システム全体を一元管理できるため、設置スペースを節約でき、見た目もすっきりしています。
また、既設の太陽光パワコンが交換時期の近い場合、ハイブリッド型の蓄電池を導入することで、パワコンを交換することができるため、交換作業の手間やコストを節約できます。
トライブリッド
トライブリッド型パワコンは、太陽光発電設備、蓄電池、そして電動車(EV)との連携が可能です。
このタイプのパワコンは、3つの異なるエネルギー源を一元管理するため、効率的なエネルギー管理が可能となります。
特に、災害時にはバックアップ電源として優れた性能を発揮し、家庭のエネルギー自給率を高めることができます。
トライブリッド型は、ハイブリッド型よりもさらに高価ですが、将来的なEVの普及を見据えた長期的な投資として魅力的です。
パワコンの寿命と交換時期
パワコンは、太陽光発電設備において重要な役割を果たす装置ですが、寿命があり定期的な交換が必要とされます。
一般的に、パワコンの寿命は10年から20年程度とされていますが、使用状況やメーカーによって異なります。
パワコンの交換時期は、劣化や故障のリスクを最小限に抑えるために重要です。寿命を過ぎたパワコンは、安定した電力供給を保証できなくなる可能性があるからです。
また、新しい技術や規制の変更により、古いパワコンでは対応できない場合もあります。
パワコンの交換時期は、製造年月日や使用状況を考慮して決定する必要があります。そして、定期的な点検を行い、異常があれば早めに対処することが重要です。
正しい時期にパワコンを交換することで、太陽光発電設備の安定した運用を確保することができるでしょう。
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パワコンの故障の原因
パワコンは、太陽光発電設備において重要な装置ですが、故障することがあります。その主な原因としては以下の点が挙げられます。
ケーブルや接続部分の劣化
パワコンに接続されるケーブルや接続部分は、屋外での使用により劣化する可能性があります。特に、雨水や湿気の影響を受けやすく、劣化した部分から水が侵入し、故障の原因となることがあります。
また、パワコンの外側部分には、雨水や湿気の侵入を防ぐためにパテが使用されます。しかし、パテが劣化すると水が浸入し、内部の回路や部品に影響を与える可能性があります。
初期不良
設置後、一定期間内に故障が発生する場合は、製品の初期不良が考えられます。初期不良の場合、製造元の保証により無償で修理や交換が行われます。初期不良は、以下のような状況で発生することがあります。
製造過程の問題
工場での製造過程での不具合や材料の欠陥が原因で、製品に問題が発生することがあります。これには、部品の不良や組み立てミスなどが含まれます。
輸送中のダメージ
製品が輸送中に衝撃を受けたり、適切な取り扱いがされなかったりした場合に、内部部品が破損することがあります。
設置時のミス
設置業者が設置時に誤った手順を踏んだり、配線ミスをしたりした場合にも、初期不良が発生することがあります。
初期不良が発生した場合、早期に対応することが重要です。設置後すぐに異常が見られた場合は、速やかに製造元や設置業者に連絡し、保証期間内であれば無償で修理または交換を依頼しましょう。
製品の初期不良は稀ですが、もしもの時のために保証内容を事前に確認しておくと安心です。
過酷な天候条件による雨風の影響
台風や暴風雨といった過酷な天候条件による雨風の影響が挙げられます。特に、強い風雨が直接パワコンに吹き付けることで、水がパワコン内部に侵入する可能性があります。
このような水の侵入は、電子部品が錆びたり、腐食が進んだりすることがあるのです。また、水分が配線に触れると、短絡や漏電を引き起こす可能性があります。これにより、パワコンの正常な動作が妨げられ、最悪の場合、火災の原因となることもあります。
飛来物によるパワコンへのダメージ
過酷な天候条件においては、飛来物がパワコンに直撃するリスクもあります。特に台風や暴風雨の際には、強風によって木の枝や屋根の破片、その他の様々な物が飛ばされ、パワコンに衝突する可能性が高まります。
このような飛来物の直撃は、パワコンに重大なダメージを与えることがあります。
熱による影響
パワコンは高い温度で動作するため、過熱による故障が発生することがあります。適切な冷却が行われていない場合や、環境温度が高い場所に設置されている場合に注意が必要です。
フィルターの目詰まり
パワコンは通常空気で冷却されます。その際、空気中のホコリや異物が内部に入らないようにフィルターが設置されていますが、フィルターが詰まると冷却効率が低下し、発電量が落ちる場合があります。
発電量が低下したと感じた場合は、フィルターの詰まりを確認することをおすすめします。
パワコン本体の価格相場
パワコン本体の価格は、一般的には15万円から20万円程度が相場です。この価格帯は、家庭用の標準的なパワコンを対象としたもので、特に一般家庭での太陽光発電設備に多く採用されています。
パワコンの価格と容量の関係性
パワコンの価格は主に容量によって大きく異なります。容量が大きいほど高額になり、小容量のパワコンは比較的安価です。
パワコンの価格差はメーカーによってほとんどありません。一般的に、パネルメーカーは自社製品に適したパワコンを提供していますので、見積もりの際にパワコンのメーカーにこだわる必要は特にないでしょう。
塩害対策が施されたモデルはやや高額
塩害地域で使用する場合には、塩害対策が施されたモデルを選ぶ必要があります。これらのモデルは、耐久性が高く、厳しい環境下でも長期間安定して運用できるため、やや高価になることがあります。
購入を検討する際には、容量や基本的な性能を基準に比較することが重要です。詳細な見積もりを取得し、適切なパワコンを選択することで、コストパフォーマンスの高いシステムを構築できます。
パワコン交換の価格
先述した通り、パワコン本体の平均価格は一般的に15万円から20万円程度ですが、交換には本体価格以外に工事費も必要です。
工事費は10万円から15万円程度かかるため、パワコンの交換費用は合計で25万円から35万円程度となります。この価格帯は、機種や設置環境、工事の難易度などによって異なる場合があります。
メーカーの保証期間内であれば、修理や交換が無料で行われる場合があります。多くのメーカーは、5年から10年の保証期間を提供しており、この期間内に不具合が発生した場合には、無償での修理や交換が可能です。
したがって、パワコンを購入する際には、保証内容をしっかり確認することが重要です。
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パワコンの容量5つの選び方
パワコンを選ぶ際に注目するポイントはいくつかあります。主なポイントを以下にまとめてみました。
➀変換効率
変換効率は、パワコンの性能を表す重要な要素です。これは、太陽光発電や蓄電池からの直流電力を家庭用の交流電力に変換する際に、どれだけの効率で電力を変換できるかを示します。
高い変換効率を持つパワコンを選ぶことで、太陽光発電や蓄電池からの電力を効率的に家庭用電力に変換することができるのです。
変換効率が高いほど、無駄なく電力を利用できるため、省エネにつながります。特に、太陽光発電や蓄電池を活用する場合、変換効率の高いパワコンを選ぶことで、より多くの電力を有効活用することができるでしょう。
②価格
パワコンの価格は、導入コストに直結する重要な要素です。価格はパワコンの容量に応じて異なるため、自宅のニーズに合った適切な価格帯を選ぶことが重要です。
ただし、安価なパワコンを選ぶ場合でも、自宅のニーズに合わない容量だと長期的には効率が悪くなることがあります。
結果として、システム全体の運用コストが高くなる可能性があるため、価格だけでなく全体的なコストパフォーマンスを考慮することが重要です。
③大きさ・設置場所
パワコンの選定を行う際には、設置場所の環境やスペースの確保が重要なポイントとなります。
適切な場所に設置することで、パワコンの性能を最大限に発揮し、長期間安定して運用することができます。以下に、パワコンの設置に関する具体的なポイントを解説します。
設置タイプ
パワコンには屋内設置型と屋外設置型、屋内外兼用のものがあります。一般的に住宅用システムでは室内に設置されることが多いです。
設置スペースの確保
パワコンは小型のエアコン程度の大きさで、運転中の温度上昇や排気、メンテナンスのために周囲に一定のスペースが必要です。上下左右にスペースが必要になるため、設置場所には十分なスペースを確保することが重要です。
ブレーカー周辺にスペースがない場合は、屋外設置型のパワコンを選定することもあります。
ブレーカーとの距離
設置場所を決める際には、ブレーカー(分電盤)との距離も重要です。距離が遠いと電気のロスが大きくなるため、ブレーカーの近くに設置することが基本です。
また、ケーブルが長くなると電流が流れにくくなり、抵抗値が大きくなるため、できるだけ短い距離で設置することが望ましいです。
湿度と防水・防塵対策
また、湿度の高い場所では基盤が錆びてしまう可能性があり、設置場所によっては防水や防塵の対策が必要となるため、設置場所を選ぶ際には注意が必要です。
④保証
パワコンのメーカー保証には大きく分けて以下の2つのタイプがあります。
初期不良を保証する単体保証
まず、単体での保証は、家電製品と同様の通常のメーカー保証です。これは製造上の問題でパワコンが故障した場合に、修理または同等の価値のものと交換されるというものです。
保証期間中はパワコン本体や部品が無償で提供されますが、メーカーによっては修理・交換にかかる工事費用は自己負担となる場合があります。
システム一式を保証するシステム保証
一方で、太陽光パネルと同じメーカーのパワコンを設置している場合、太陽光発電システム一式(太陽光パネル、パワコン、架台など)を保証する「システム保証」を提供しているメーカーもあります。
システム保証は単体での保証よりも内容が手厚いことが多く、自然災害補償が含まれていることもあります。
パワコンの保証期間
パワコンの保証期間は短いもので1年間ですが、一般的には無償で5年から10年の保証が付いています。メーカーによっては有償で保証期間を延長することも可能です。
過積載率と保証対象
過積載率によってはメーカー保証の対象外となる場合もありますので、過積載でも保証が適用されるかどうかはメーカーに確認することが重要です。
過積載とは、太陽光発電システムにおいて、パワコンの定格容量よりも多くの太陽光パネルを接続することを指します。
⑤最大定格出力
パワコンの最大定格出力は、太陽光発電や蓄電池からの最大出力を制御する際に重要な指標です。家庭の電力需要や太陽光の発電量に応じて適切な最大定格出力を選ぶことで、安定した電力供給を確保することができます。
家庭の電力需要に応じた選択
例えば、家庭の電力需要が高い場合や多くの電力を必要とする機器を使用する場合、最大定格出力が高いパワコンを選ぶことが望ましいです。
これにより、発電された電力を効率的に家庭内に供給し、電力不足を防ぐことができます。一方、発電量が少ない場合や電力需要が低い家庭では、最大定格出力が低いパワコンで十分です。
このように、家庭の状況に応じて最適なパワコンを選ぶことで、エネルギーの無駄を防ぎ、コストパフォーマンスを高めることができるでしょう。
適切な出力選定の重要性
さらに、最大定格出力が適切でない場合、過負荷がかかりパワコンの寿命が短くなる可能性があります。そのため、パワコン選びの際には、家庭の電力使用状況を詳細に分析し、それに基づいた適切な出力を持つ機種を選定することが重要です。
また、将来的な電力需要の増加を見越して、少し余裕のある出力を持つパワコンを選ぶことも一つの方法です。
パワコンおすすめメーカー
パワコンを選ぶ際には、性能や機能性、信頼性など様々な要素を考慮する必要があります。
ここでは、市場で高い評価を得ているおすすめのパワコンメーカーをいくつかご紹介します。それぞれのメーカーの特徴や強みを理解し、最適なパワコンを見つける参考にしてください。
パナソニック
パナソニックの太陽光発電システムには、蓄電池を後付けしやすく、設置場所を選ばない便利な特徴があります。
蓄電池の後付けができる
パナソニックの創蓄連携システムRタイプは、太陽光発電設備に蓄電池を後付けする際に便利な特徴があります。
他のメーカーのパワコンでは、蓄電池を追加する際に蓄電池専用のパワコンを新たに設置するか、ハイブリッドパワコンに交換する必要があります。
しかし、パナソニックの創蓄連携システムRタイプは、そのまま蓄電池を追加することができ、初期導入費用を抑えられます。ただし、後付け可能な蓄電池がパナソニックの蓄電池に限られる点は注意が必要です。
設置場所を選べる
パナソニックのパワコンは、設置場所に応じて屋内型、屋外型、屋内・屋外兼用型を選ぶことができます。
集中型とマルチストリング型がある
パナソニックのパワコンには、集中型とマルチストリング型の2種類があります。
集中型は、すべてのパネルが同じ直列数で接続される必要があります。簡単に言うと、一つの大きな回路で全てのパネルを管理する方式です。すべてのパネルを一括管理するため、設置がシンプルです。
マルチストリング型は、各回路に独立して制御しますので、パネルごとに直列数が異なっても問題ありません。簡単に言うと、複数の小さな回路でパネルを個別に管理する方式です。
設置場所やパネルの配置の自由度が高くなり、異なる屋根面や影がかかる場所でも効率的に発電できる特徴があります。
長期間の安心サポート
さらに、パナソニックのパワコンは15年間のメーカー保証が付いており、長期間安心して使用することができます。
オムロン
オムロンのパワコンは、メンテナンスの手間を省き、高効率で長寿命、さらに過積載にも対応するなど、多くのメリットがあります。
メンテナンスフリーで長く使用可能
オムロンのパワコンは、独自のテクノロジーによりメンテナンスがほとんど不要です。高品質な素材を使用しているため、長期間にわたって安定した性能を維持します。
高い発電効率
オムロンのパワコンは最大99.8%という非常に高い発電効率を誇ります。これにより、太陽光発電システム全体のエネルギー変換効率を最大限に引き上げます。
過積載対応
太陽光パネルの過積載にも対応可能です。オムロンのパワコンは、従来型に比べて最大20%の過積載に対応でき、より多くのエネルギーを生成します。
保証期間
標準で10年の保証が付いており、オプションで15年保証も選べます。長期間安心して使用できる点も魅力です。
シャープ
シャープ製のパワコンは、シャープ製の太陽光パネルとの組み合わせで最適な性能を発揮します。
複数の入力回路を持っている
シャープ製のパワコンは、複数の入力回路を持っているため、各屋根面に独立した入力回路を接続できます。これにより、日当たりが悪い屋根面の影響で他の屋根面の出力が低下することを防ぎ、それぞれの屋根面で最適な動作を実現します。
接続箱や昇圧装置の機能を内蔵
シャープのパワコンは接続箱や昇圧装置の機能を内蔵しているため、これらの機器を外付けする必要がありません。その結果、接続時に発生する電力ロスを減らし、効率的な運用が可能となります。
安心の長期保証
シャープのパワコンは15年の保証期間があり、長期間安心して使用することができます。
重塩害地域でも屋外設置ができる
シャープ製のパワコンは重塩害対応仕様であり、海岸から500m以内の重塩害地域でも屋外設置が可能です。
ニチコン
ニチコン製パワコンの最大の特徴は、将来的なシステムの増設やアップグレードが柔軟に行えることです。
効率的なエネルギーシステム管理
国内外の幅広い太陽光発電設備と接続し、出力を制御する能力があります。さらに、ニチコン製の蓄電池やV2Hシステムともスムーズに連携でき、他社製のエコキュートやエネファームも併設可能です。
これにより、エネルギーシステムの一体運用が可能となり、効率的なエネルギーマネジメントを実現します。
省スペースでの設置ができる
また、ニチコンのパワコンは、一般分電盤にコンパクトに設置できる「自動切替開閉器」を採用しており、全負荷対応分電盤が不要になります。このため、省スペースでの設置が可能となり、設置場所の制約を軽減します。
将来的なシステムの増設がしやすい
さらに、ニチコンの太陽光パワコンは、最初は太陽光パワコン単体で導入し、後から蓄電池やV2Hシステムを追加設置することができます。
つまり、将来的なシステムの増設やアップグレードが柔軟に行えるため、初期投資を抑えながら、必要に応じてシステムを拡張することができます。この点も非常に魅力的です。
Qセルズ
Qセルズのパワコンは、高い変換効率と柔軟な設置が特長です。
高い変換効率
Qセルズのパワコンは、96.5%という高い変換効率を誇ります。これは、太陽光発電からの電力を効率よく家庭用電力に変換することを意味します。
電力会社の出力制御に対応可能
全てのパワコンは、カラーモニターセットと組み合わせることで、電力会社の出力制御にも対応可能です。
設置の自由度が高い
Qセルズのパワコンは、寄棟屋根や複雑な屋根形状でもシステム設計の自由度が高い特長があります。屋根の形状に合わせて柔軟に設置することができます。
屋内外設置タイプが選べる
屋内設置タイプと屋外設置タイプが用意されており、設置場所に合わせて選択することができます。
Huawei
HUAWEIのパワコンはコンパクトで設置しやすく、低価格で導入しやすい特徴があります。
重塩害に対応
HUAWEIのパワコンは完全密閉構造により、重塩害に対応しており、高温や高湿度にも強い特徴があります。
変換効率が高い
最大変換効率が97.5%と非常に高く、太陽光発電や蓄電池からの電力を非常に効率的に家庭用電力に変換します。
コンパクトで設置場所に困らない
HUAWEIのパワコンはコンパクトな設計が魅力的です。特に、SUN2000-4.95KTL-JPL1は超薄型で重さも19kgと非常に軽量なため、設置場所に困りません。
過積載に強い
ファーウェイのパワコンは、過積載率が300%以上であり、他のパワコンに比べて過積載にも強いです。また、低価格で導入しやすいのも特徴の一つです。
オプションで保証を延長できる
パワコンの保証期間は、通常は10年です。しかし、延長オプションを利用することで、15年や20年まで延長することが可能です。
ダイヤゼブラ電機(旧:田淵電機)
ダイヤゼブラ電気のパワコンは、独自の「フルMPPT™方式」が特徴です。この技術により、雪が積もったり、太陽光パネルが汚れたり影ができたりしても、発電量の低下を最小限に抑えることができます。
フルMPPT™方式とは
ストリングごとに太陽電池モジュールの電力を直接パワコンに接続し、入力電圧を個別に制御します。ストリングとは、複数の太陽電池モジュールを直列に接続した1つの回路を指します。
この方式により、一括入力方式のような容量調整が不要です。また、中間機器を使わずに直接接続できるため、エネルギーロスが少なく、施工も容易です。
さらに、異なる種類の太陽電池モジュールをストリング単位で組み合わせることも可能で、屋根面積を最大限に活用して発電できます。
保証期間
ダイヤゼブラ電機のパワコン保証期間は標準で1年です。追加料金を支払うことで10年に延長できます。パワコンおすすめメーカーについて詳しくはこちらをご覧ください。
パワコンの設置場所
パワコンの設置場所は、太陽光発電設備において重要な要素です。適切な設置場所を選ぶことで、システムの効率や耐久性を向上させることができます。
それでは、屋内と屋外の設置場所の違いやそれぞれの特徴について見ていきましょう。
屋内設置
天候の影響を受けにくいため、長持ちしやすい点がメリットです。また、屋内設置型は「自立運転コンセント」を利用できる点も利点です。
原則としては、ブレーカーに近い場所に設置することが推奨されます。ケーブルが長いと電気のロスが増加し、引き込み点の電圧が下がりやすくなります。その結果、電圧の安定性に影響を与える可能性があります。
一般的には、ブレーカーは洗面所周辺に設置されていますが、浴室扉の上部など、直接水蒸気がかかる場所に設置すると、事故や故障の原因になる可能性があるため注意が必要です。
湿度や温度が適切な範囲内に保たれるように、通気や換気に気を付けましょう。
屋外設置
近年、設置しやすい屋外設置型のパワコンが人気を集めています。屋外設置用パワコンは、屋内に設置スペースが確保できない場合におすすめです。
屋外設置型を選ぶ際には、屋内のどこかに自立運転コンセントの設置工事が必要となります。
屋外では、雨や霧などの影響を受ける可能性があるため、それらの条件に耐えられる屋外用のパワコンを選定しなければなりません。
屋外設置型パワコンは、設置環境の影響から一般的に壊れやすいと言われています。そのため、保証期間や内容がより重視されます。
また、屋内用と比べて耐候性や防水性が高く設計されているため、その分価格が高くなることがあります。
しかし、耐久性や安全性を重視すると、多少価格が高くても長期的な運用を考えるとコストパフォーマンスが高いと言えます。
パワコンのメンテナンスと保証
パワコンは家電製品として、劣化や寿命があることを覚えておくと良いでしょう。通常、パワコンの寿命は10~15年程度ですが、太陽光パネルの寿命が20~30年であることを考えると、パワコンの寿命が太陽光パネルよりも短いことがわかります。
一般的に、パワコンには10年または15年のメーカー保証が付いており、保証期間中に故障した場合は無償で修理または交換が行われます。
保証期間が終了した後は、修理や交換に費用がかかる可能性があるため、メーカー保証を活用し太陽光発電設備を長期間運用するためには、日常的にパワコンの状態を注意深く観察し、些細なトラブルを見逃さないようにすることが重要です。
パワコン交換の注意点
太陽光発電設備におけるパワコンの交換には、いくつかの重要な注意点があります。
パワコンはシステム全体の安定した動作に影響を与えるため、注意深く取り扱う必要があるのです。
以下では、パワコン交換の際に留意すべきポイントについて詳しく説明します。
電気工事の専門家に依頼する
電気工事士法では、資格を持った電気工事士による電気工事が義務付けられています。パワコンの交換工事もこの法律の範囲内で行われる必要があります。
電気工事には感電の危険が伴うため、専門知識や技術が必要です。失敗すると、太陽光発電に関係のない他の家電の故障や火災の原因になる可能性があります。
電気工事士以外の者が知識の浅い状態で作業を行うと、事故や火災のリスクが高まり大変危険です。また万が一、交換したパワコンが正常に動作しない場合においても、全て自分で対処しなければなりません。
また、電気工事士の資格がないまま電気工事を行った場合、メーカー保証の対象外となる可能性もあります。
これらの理由から、電気工事は必ず資格を持った専門家に依頼することが重要です。
蓄電システムを追加する
パワコンの寿命が近づいたタイミングでの交換は大きな出費となりますが、ハイブリッド型蓄電池を導入することで、既設太陽光パワコンの交換を兼ねて設置ができます。この方法は、パワコン単体で交換するよりも多くの利点があります。
蓄電池を設置すれば、昼間に発電した余剰電力を蓄えておき、夜間や天候が悪い時に使用できるので、電力の無駄を減らすことができます。さらに、ハイブリッド型蓄電池は変換効率が高いため、電力の利用効率も向上します。
そして将来的には、電気自動車(EV)との連携やスマートホームシステムとの統合など、新技術への対応が容易になるため、家庭内のエネルギー管理が一層効率化されます。
このように、既設の太陽光パワコンの交換時期にハイブリッド型蓄電池を導入することで、経済的なメリット、エネルギー効率の向上、環境への貢献、そして将来的なエネルギー管理の柔軟性を実現できるため、パワコン単体での交換よりも非常に効果的です。
保証期間の留意点
一般的に、パワコンの寿命は約10~15年ほどですが、太陽光パネルの寿命は20〜30年以上と言われています。
実際には、良好な環境下で適切にメンテナンスされれば、太陽光パネルは30年以上も持続することがあるのです。
そのため、保証期間の長い製品を選ぶことで、将来的なパワコンの交換に備えることが重要です。また、有償で延長保証を付けることで、さらなる安心感を得ることもできるでしょう。
これにより、予期せぬ故障時にも対応でき、システムの安定した運用が期待できます。
保証期間や条件はメーカーによって異なるため、よく確認することが重要です。
東京都在住の方必見!パワコン交換の補助金情報
東京都内の住宅に設置されている太陽光発電システムのパワコンを更新する際、一部経費を助成される補助金があります。
助成金の交付額は、パワコン機器費及び工事費(消費税除く)の2分の1であり、上限額は10万円/台(千円未満切り捨て)です。
補助対象の場合は、パワコン交換費用が10万円お安くできる為、使わない手はありません。
電池バンクでは補助金申請を無償で対応致しますので、パワコンが壊れた、パワコンの保証期間が過ぎた方は是非電池バンクまでお問い合わせ下さい。
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東京都在住で活用できるパワコン交換の補助金の概要を説明!
まとめ
この記事では、パワコンについてその役割や機能、価格やメーカーについて詳しく解説しました。
太陽光発電や蓄電池、V2Hなどのシステムを制御する機器で、システムの心臓部とも言えるパワコンですが、以下の3要素に気を付ければ、パワコン交換を成功させることは難しくありません。
・パワコンには寿命があり10年~15年が交換時期
・導入コストや効率性、保証内容などを考慮して、最適なパワコンを選ぶ
・パワコンの交換は専門家に任せる
記事でご紹介した、おすすめのメーカーについてもぜひ参考にしてください。
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記事監修:電池バンク編集部
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