V2H対応のトヨタ車で実現する、
家とクルマをつなぐ新しい暮らし
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カテゴリ：V2H
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「クルマが家の電源になる時代」──そんな未来の話が、もう目の前に来ています。
V2H（Vehicle to Home）は、電気自動車やプラグインハイブリッド車の電力を家庭で活用できるしくみ。節電効果に加え、災害時の非常用電源としても心強い存在です。
とくにトヨタのV2H対応車は、信頼性と実用性のバランスが抜群。プリウスPHVやbZ4Xなど、身近なモデルが電気のかしこい使い方をサポートしてくれます。
この記事では、V2Hのしくみからトヨタ車との相性、導入費用や補助金の最新情報まで、わかりやすくご紹介します。
「なんだか難しそう」と思っていた方も、読み終わるころにはきっと、「あれ、意外とアリかも」と思っていただけるはずです。
ページ目次
V2Hってなに？トヨタ車でも広がる、新しい電気の使い方
電気自動車（EV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）に搭載されたバッテリーの電気を、家庭で使えるしくみ ──それが「V2H（ブイツーエイチ）」です。
これまでクルマは「移動手段」としての役割が中心でしたが、V2Hの登場により、「電気をためて、家で使う」ことができる存在へと変わってきました。
このV2H、実はトヨタ車とも相性がよく、災害時の備えや電気代の節約といった場面で注目を集めています。
V2Hシステムの基本的な仕組み
もし、毎日の暮らしに「電気を運んでくれるクルマ」が加わったら――そんな未来が、V2Hというしくみで現実のものになっています。
V2Hとは、クルマのバッテリーにためた電気を、家に届けて使うしくみのこと。
たとえば、昼間に太陽光で発電した電気をクルマにためておき、夜はその電気で照明や冷蔵庫を動かす、というような使い方ができます。
これまでは、家庭用の蓄電池を別に用意しないと、電気をためておくことはできませんでした。
でもV2Hなら、電気自動車やプラグインハイブリッド車が動く蓄電池になってくれるのです。
通勤や買い物に使ったあと、ただ駐車しているだけの時間も、クルマは家の電気を支えてくれる。そんな新しい役割が生まれたことで、V2Hは今、注目を集めています。
トヨタのEV（電気自動車）の種類と代表的な車種
トヨタの電気自動車には、いくつかの種類があります。それぞれの特徴と代表的な車種を見てみましょう。
- BEV（バッテリー電気自動車）
バッテリーにためた電気だけで動く車です。ガソリンを使わず、排出ガスも出ません。トヨタの代表的なBEVは「bZ4X（ビーズィーフォーエックス）」で、SUVタイプの電気自動車として注目されています。 - PHEV（プラグインハイブリッド車）
ガソリンエンジンと電気モーターの両方を使い、外部から充電もできるタイプの車です。普段は電気で走り、遠出のときはガソリンを使うことができます。トヨタの「プリウスPHV」が代表的なモデルです。 - FCEV（燃料電池自動車）
FCEV（燃料電池自動車）は、水素を燃料に車内で電気を作り出して走る、環境性能に優れた自動車です。
トヨタの代表的なFCEVである「MIRAI（ミライ）」もこのタイプです。 MIRAIは、停電などの非常時に大容量の電力を外部へ供給できる機能を持っています。
これは「DC外部給電システム」という仕組みで、一般的な電気自動車（BEV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）が利用するCHAdeMO規格ベースのV2Hシステムとは異なり、MIRAIから家庭で電気を利用するためには、対応した専用の外部給電器（パワーコンディショナーなど）が必要になります。 - HEV（ハイブリッド車）
エンジンとモーターを組み合わせて走る車で、外部充電はできません。トヨタの「プリウス」などがよく知られています。※HEVはV2Hに対応していません。
それぞれの車は、使い方や目的に合わせて選べるようになっています。V2H対応車もこの中に多くあり、家庭での電力利用を広げる役割を担っています。
トヨタのV2H対応車、その魅力は「安心して長く使える」こと
V2Hに活用する車を選ぶうえで、「どれくらい長く使えるのか？」という視点はとても大切です。
トヨタの電気自動車やプラグインハイブリッド車には、大容量かつ高性能なバッテリーが搭載されており、家庭での電力利用にしっかり応えてくれます。
たとえば、bZ4Xに搭載されているのは71.4kWhの大容量バッテリー。
家庭の平均的な使用電力量を考えると、停電時にも1～2日程度は暮らしを支えることができるほどのエネルギーを蓄えることができます。
さらに注目したいのが、バッテリーの「長寿命化」への取り組みです。トヨタでは、バッテリーの電圧・電流・温度などを細かく監視し、劣化を抑える独自の技術を導入。
開発責任者であるZEVファクトリー(現在はZEVファクトリーに代わって、BEVファクトリーがトヨタのBEV開発を進めています。)の豊島浩二氏は、「10年後も90％の容量を維持できることを目指している」と語っており、長く安心して使えるEVの実現に力を入れています。
「V2Hとして使っていたら、すぐにバッテリーが弱くなるのでは？」という不安に対しても、こうした工夫がしっかり備わっているので、安心感は大きいですね。
どのトヨタ車がV2Hに使える？人気モデルをチェック！
V2H（Vehicle to Home）に対応したトヨタ車は、電気自動車（BEV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）など、いくつかのタイプがあります。
ここでは、現在V2Hに対応しているトヨタ車のなかから、代表的なモデルを紹介します
性能や特長を見比べながら、暮らしに合った一台を見つける参考にしてみてくださいね。
トヨタbZ4X － トヨタ初の本格的電気自動車
トヨタbZ4Xは、トヨタが本格的に展開する初のバッテリー電気自動車（BEV）です。
71.4kWhの大容量バッテリーを搭載し、WLTCモードの場合、一回の充電で走れる距離（いわゆる航続距離）は約540kmです。
環境にやさしいだけでなく、日常の使い勝手も意識した設計になっています。
V2Hに対応しているため、クルマにためた電気を家庭で使うことができ、停電時の非常用電源としても活躍します。
電力の出し入れを効率よく制御する機能も備わっており、エネルギーをムダなく活用できます。
価格はグレードによって異なり、G（FWD）で5,500,000円（税込）から、Z（4WD）で6,500,000円（税込）までのラインアップが用意されています。
bZ4Xの詳細な情報や購入に関する相談は、最寄りのトヨタ販売店または公式ウェブサイトをご確認ください。
プリウスPHV － 身近なV2H対応車の代表格
プリウスPHVは、電気とガソリンのいいとこ取りをしたプラグインハイブリッド車。ふだんの通勤や買い物は電気だけでこなしつつ、遠出ではガソリンも使えるので安心感があります。
2019年5月以降に販売された5人乗りモデルは、オプションでV2H機能を追加できます。ご家庭で電気を使いたいと考えている場合には、この年式以降のモデルを選ぶと安心です。
一方で、2023年に登場した新型プリウスPHEVは、V2Hには対応していません。見た目も性能も大きく進化しましたが、家庭への電力供給という点では、従来モデルのほうが有利です。
バッテリー容量は8.8kWhで、電気だけでおおよそ60kmの走行が可能。日常の移動は電気でまかなえるため、ガソリン代の節約にもつながります。
中古車市場では比較的手頃な価格で見つかることもあり、V2Hを始めたい方にも選ばれています。
ただし、急速充電を利用するには、「急速充電インレット（外部給電機能〔V2H〕付き）」のオプション装備が必要です。この装備がない場合は普通充電のみとなるため、購入時にはチェックしておきましょう。
レクサス車種のV2H対応状況
レクサスはトヨタの高級ブランドとして、快適性や上質さに加え、先進技術の導入にも積極的です。
現行のBEV（バッテリー式電気自動車）モデルはすべてV2H（Vehicle to Home）に対応しており、非常時の電力供給や、太陽光発電との連携にも活用できます。
たとえば、専用プラットフォームで開発されたクロスオーバーSUV「RZ（RZ450e・RZ300e）」や、コンパクトな「UX300e」などがあり、大容量バッテリーを搭載。
レクサスらしい上質な乗り心地とともに、クルマを家庭の電力源として使うという新しい価値を提案しています。
今後もBEVのラインナップ拡充が予定されており、V2H機能もより洗練された形で広がっていくと考えられます。
どのV2H機器がトヨタ車に合う？相性のいいメーカーをチェック
V2H（Vehicle to Home）に対応したトヨタ車は、電気自動車（BEV）やプラグインハイブリッド車（PHEV）など、いくつかのタイプがあります。
ここでは、現在V2Hに対応しているトヨタ車のなかから、代表的なモデルを紹介します
性能や特長を見比べながら、暮らしに合った一台を見つける参考にしてみてくださいね。
ニチコン製品との組み合わせ
V2H機器の主要メーカーの一つであるニチコンは、多くのトヨタおよびレクサス車に対応した製品をラインナップしており、特に「EVパワー・ステーション VSG3シリーズは有力な選択肢となります。
トヨタブランドでは人気の「プリウスPHV（急速充電インレット（外部給電機能［V2H］付き）はオプション）」をはじめ、「クラウンスポーツPHEV」、「アルファードPHEV」、「ヴェルファイアPHEV」といった最新のPHEVモデル、そしてBEVの「bZ4X」が対応しています。
レクサスブランドでも、BEVの「RZ450e」、「RZ300e」、「UX300e」が名を連ねています。
これらの車種とニチコン製品を組み合わせる際には、年式や型式によって細かな仕様が異なる点に注意が必要です。
例えば、プリウスPHVではZVW52型が対象ですが、新しい2023年式以降のPHEVモデルはCHAdeMO規格の外部給電機能がないため対応していません。
パナソニック eneplat対応状況
パナソニックのV2Hシステム「eneplat（エネプラット）」も、トヨタおよびレクサスの幅広い電動車に対応しており、家庭のエネルギーマネジメントに関心のある方にとって注目の製品です。
トヨタ車では「プリウスPHV （急速充電インレット(外部給電機能[V2H]付)はオプション）」や、BEVの「bZ4X」、そしてPHEVモデルの「クラウンスポーツRS」、「アルファードPHEV」、「ヴェルファイアPHEV」が対応しています。
レクサスブランドでは、BEVの「RZ450e」、「RZ300e」、「UX300e」で使用可能です。
eneplatとこれらの車種を連携させる際、V2Hスタンドの品番（例：LJV1671B、LJV2671C、LJVH671C）が車種や設置環境によって異なる場合があるため確認が必要です。
［もっと詳しく］パナソニックのV2H「eneplat」の製品紹介
その他メーカーの対応状況
トヨタ車に対応するV2H機器は、ニチコンやパナソニック以外にも複数のメーカーから展開されています。
たとえば、デンソーは、自動車部品の開発メーカーとして知られていますが、V2H機器ではニチコンのEVパワー・ステーションのプレミアムモデル（Dシリーズ）や新型のSDシリーズをOEMとして取り扱っています。
ですので、対応車種はニチコン製品と同じで、プリウスPHV（旧型）、MIRAI、bZ4X、クラウンスポーツPHEV、レクサスRZシリーズなど、幅広いトヨタ車に対応しています。
オムロンのマルチV2XシステムもbZ4XやレクサスRZ、UX300eに対応し、効率の良い電力変換とコンパクト設計が特徴です。
メーカーによって対応車種や機能が異なるため、自分の車種や年式に合った機器を選ぶことが大切です。
また、将来的な車の買い替えや家庭の電力ニーズも考慮し、複数の機種を比較しながら選ぶと失敗が少なくなります。
V2H導入時の費用とお得な補助金情報
V2Hを導入するにはどれくらいの費用がかかるのか、気になる方も多いと思います。
この章では、導入費用の目安と、国や自治体から受けられる補助金制度について、わかりやすくご紹介します。
トヨタ車×V2Hの導入費用の目安
V2Hシステムの導入には、機器代と設置工事費が必要になります。V2Hの設置にかかる初期費用は約70〜200万円と、機種によって大幅に変動します。
機器本体の価格は、基本的なモデルで100万円程度から、高機能なモデルでは200万円を超えるものもあります。
これに加えて、設置工事費が30〜40万円程度かかるのが一般的です。工事費は設置環境によって変動するため、事前の現地調査が重要になります。
トヨタ車を既にお持ちの場合は、追加で必要なのはV2H機器と工事費のみですが、車も同時に購入される場合は、当然ながら車両代も含めた総合的な検討が必要になります
bZ4Xなら約600万円、プリウスPHVなら約460万円が車両価格の目安となります。
どの車にいくらの補助金が出るのか、トヨタが自社の車を例にまとめた見やすい資料（PDF）もあります。
2025年のV2H補助金制度を上手に活用しましょう
V2Hの導入を考えるときに、ぜひ知っておきたいのが国や自治体が用意している補助金制度です。
2025年（令和7年）に向けては、令和6年度の補正予算に基づくV2H補助金の実施が予定されています。
V2Hの充放電設備の購入費用に対して最大30万円（補助率は3分の1）、さらに工事費に対しても最大15万円の補助が見込まれています。
この補助金は、「一般社団法人次世代自動車振興センター」が担当していますので、申請手続きの詳しい案内もこちらで行われる予定です。
次世代自動車振興センターの補助金案内ページはこちら。
さらに、多くの都道府県や市区町村でも独自の補助金制度を設けており、こうした自治体の補助金は国の補助金と一緒に使えることが多いです。
上手に活用すれば、初期費用をぐっと抑えられる可能性があります。
ただし、補助金は申請期間が短いことが多く、公募開始から1ヶ月ほどで締め切られることも珍しくありません。
導入をお考えの方は、早めに準備を進めることが大切です。
補助金の申請には専門的な手続きが必要なことも多いので、詳しいことは、V2Hの販売や工事に慣れている販売店や施工会社に相談すると安心ですよ。
もちろん、わからないことがあれば電池バンクにも気軽に相談してくださいね。
トヨタ車でV2Hを導入するなら、車両本体にも補助金が出ます
V2H対応のトヨタ車を新たに購入する場合は、車両本体にも補助金が適用されるケースがあります。
V2H機器と車の補助金を組み合わせることで、初期費用を大きく抑えることも可能です。
トヨタのbZ4XやプリウスPHV、RAV4 PHVなどの対応車種を新しく購入する場合、「CEV補助金（令和6年度補正）」が活用できます。
たとえば、bZ4Xなら90万円、プリウスPHVなら60万円といった高額な補助が受けられます。
V2H機器の補助金制度と合わせて利用することで、車両とV2Hのセット導入にかかる初期費用を大幅に軽減できるのが大きなメリットです。
たとえば、プリウスPHVとV2H（ニチコン製スタンダードモデル）を導入するケースでは、合計100万円以上の補助が受けられる可能性も。
このように、今なら国の支援を受けながら、V2Hのある安心・快適な暮らしを始めやすいタイミングです。
実際のトヨタ車V2H導入事例と効果
V2Hに興味はあっても、「本当に効果があるの？」「どんなふうに使われているの？」と感じている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、トヨタの電動車とV2Hシステムを実際に取り入れたご家庭の体験をご紹介します。
導入後の暮らしの変化や感じられたメリットを知ることで、V2Hのある生活がより身近に感じられるはずです。
一般家庭での活用例
実際にトヨタ車とV2Hシステムを導入されたご家庭では、どんな効果を感じているのでしょうか。
神奈川県にお住まいのAさん（50代・4人家族）は、プリウスPHVとニチコン製のV2H機器を使っています。
「最初は災害対策のために導入しましたが、使ってみると日常の電気代の節約効果が思った以上でした」と教えてくださいました。
深夜の安い電気で車を充電し、電気代が高い時間帯にその電気を家で使うことで、月の電気代が約30％も減ったそうです。
また、千葉県のBさん（40代・3人家族）は、bZ4Xと太陽光発電、V2Hを組み合わせて「エネルギー自給自足生活」を実践中です。
「日中に太陽光で発電した電気を車にためて、夜に家で使う。理想的なエネルギーの流れができています」と満足されていました。
V2H導入後の生活の変化
V2Hシステムを導入されたご家庭からは、「エネルギーに対する意識が大きく変わった」といった声をよく耳にします。
電気を「使うだけのもの」ではなく、「自分で管理する資源」としてとらえるようになり、ムダを減らしながら賢く使う暮らしを意識するようになった方が多くいらっしゃいます。
また、災害時の備えとしても安心感が得られるという点は、導入を決めた理由のひとつになっています。
たとえば、2019年の台風15号による千葉県の大規模停電では、V2Hを導入していた一部のご家庭が、停電中でも冷蔵庫や照明を使いながら普段に近い生活を続けられたという報告がありました。
さらに、「子どもたちにエネルギーの大切さや環境との向き合い方を、日々の暮らしを通じて伝えられるようになった」と、教育的な効果を感じている方もいらっしゃいます。
まとめ: トヨタ車でV2H生活をはじめよう
V2H対応のトヨタ車は、単なる移動手段を超えて、私たちの暮らしをより豊かで安心なものにしてくれる存在です。
bZ4Xの大容量バッテリーから、身近なプリウスPHVまで、それぞれに特徴がありながらも、共通しているのは「家とクルマをつなぐ」という新しい価値の提供です。
確かに初期費用は決して安くありませんが、国や自治体の補助金制度を活用することで、導入ハードルは大幅に下がります。
そして何より、月々の電気代削減効果や災害時の安心感を考えれば、長期的には十分にメリットのある投資と言えるでしょう。
V2Hシステムの導入は、機器選びから設置工事、補助金申請まで、専門的な知識が必要な部分が多くあります。
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