余剰電力についての説明
余剰電力とは太陽光発電設備で発電した電力のうち、自家消費できず余った電力のことを言います。電力会社ではこの余剰電力を買い取る制度を2009年に開始し、2012年に「固定価格買取制度」(FIT法)を定めました。
太陽光発電設備で発電した電力は全て買い取ってもらえるものと思い違いするかもしれませんが、売電できる電力はあくまで使い切れなかった電力、つまり余剰電力のみだということを覚えておきましょう。
【余剰電力の使い方】
- 電力会社に売電する
- 蓄電池に貯め自家消費する
太陽光発電設備の発電による余剰電力の使い方としては、これまでは電力会社に売電するのが一般的でした。
FIT法制定時は2012年適用の場合、売電価格は42円/1kWhと高かったため売電目的で太陽光発電設備の導入を推進する会社や企業が多くありました。しかし、余剰電力の売電価格は年々下落し、現在では7~9円/kWhです。
売電による旨味がなくなったことにより、余剰電力は「売る」から「使う」へと変化しています。
太陽光発電設備で発電した電力は日中に使い切らないと余剰電力となりますが、太陽光発電設備には蓄電機能がないため発電しない夜間は電力会社から電気を購入するしかありません。
電気料の安い深夜電力契約をしていれば電気料金を安くできますが、それでも余剰電力分の電力がムダになっていることには変わりないのです。
※使い切れない余剰電力は電力会社と系統連携している送配電網へ逆流し消費されます
余剰電力の買取価格が安くなった現在、特に卒FIT(固定金額買取制度適用期間が終了した)を迎えた家庭なら太陽光発電設備と蓄電池を併設の上、日中は太陽光発電設備で発電した電力を使用し、余剰電力を蓄電池に貯め夜間に使えば電力会社から電気を買う必要がなくなります。
余剰電力をどのように使うかで電気料金も変わってくると認識しておきましょう。