ニチコン新製品 公共・産業用V2X対応蓄電システム BSシリーズ

ニチコンは、公共・産業用蓄電システムの新製品「BSシリーズ」を2025年夏に発売します。「BSシリーズ」は、V2X（Vehicle to Everything）に対応しており、電気自動車（EV）を単なる移動手段としてだけでなく、電力の供給源としても活用できる点が大きな特徴です。

V2Xとは、EVのバッテリーに蓄えられた電力を建物や設備に供給する技術です。「BSシリーズ」は、太陽光発電システムやEVと連携することで、独立した電源として利用できます。これにより、電力のピークカットやピークシフト、停電時のバックアップ電源としての活用が可能になります。

「BSシリーズ」のシステム構成は、主にパワーコンディショナ（PCS）と蓄電池ユニット、EV用充放電器で構成されています。PCSは、太陽光発電システムや蓄電池、EVとの間で電力を効率的に変換する役割を担います。V2Xに対応したPCSは、EVのバッテリーから電力を建物や設備に供給する機能を備えており、電力の双方向の流れを制御することができます。PCSには25kWと50kWの容量があり、施設の規模や用途に合わせて選択できます。25kWのPCSの場合、4台までのEV用充放電器を接続できます。

蓄電池ユニットは、電力を蓄えるための装置であり、必要に応じて増設することができます。EV用充放電器は、EVとの間で電力をやり取りするための装置です。

「BSシリーズ」は、公共施設や工場など様々な場所での脱炭素社会の実現やEVシフト、災害対策に貢献するソリューションとして、今後の普及が期待されます。