蓄電池の運転モードを比較!
あなたにぴったりの設定は?

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カテゴリ:蓄電池

蓄電池には多彩な運転モードがあり、どの設定を選べば良いか迷ってしまうこともあるでしょう。

電気代の節約を狙うのか、環境負荷を減らすのか、それとも停電時の安心感を優先するのか、選ぶモードによって日々の生活が大きく変わる可能性があります。

本記事では、各運転モードのメリット・デメリットをわかりやすく比較し、最適な設定を見つけるためのコツをご紹介します。

効率よく蓄電池を活用して、電力コストや環境負荷を最小限に抑えましょう!

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よくある蓄電池の運転モードとは?

蓄電池にはさまざまな運転モードがあり、メーカーによって名称は異なるものの、基本的な機能は似ています。たとえば、環境重視や経済性、安心感を重視したモードが一般的です。

ここでは、オムロンの代表的な3つのモード、「経済優先モード」 「グリーンモード」 「安心モード」について、それぞれの特徴や使い方を詳しくご紹介します。

節約や環境配慮、停電時の電力供給など、異なるニーズに応じた設定が可能です。それでは、早速見ていきましょう。

経済優先モード

経済優先モードは、蓄電池の経済的な効果を最大限に引き出すためのモードです。このモードでは、夜間の割安な電力で蓄電池に充電し、朝と夕方に蓄電池から放電して家庭内で使用します。

昼間には家庭で使い切れなかった余剰電力を売電し、電気代の節約と売電収入の最大化を図ります。

特に売電単価が高い場合におすすめのモードで、電気代を節約しつつ経済的な利益を得ることができます。

しかし、固定価格買取制度(FIT)が終了すると売電単価が下がり、このモードを十分に活用できなくなる可能性があります。

その場合は、自家消費を優先する「グリーンモード」への切り替えを検討するのが良いでしょう。

具体的な1日の流れ

  1. 夜間に割安な電力で蓄電池を充電。
  2. 朝に蓄電池から放電して家庭内で使用。
  3. 昼間に余剰電力を売電。
  4. 夕方に再び蓄電池から放電。
  5. 夜間に再度割安な電力で蓄電池を充電。

グリーンモード

リーンモードは、太陽光発電システムで得た電力をできるだけ自家消費することを目的とした運転モードです。このモードを選ぶことで、発電した電力を家庭内で優先的に使用し、売電量を抑えることができます。

自家消費を重視することで、電気代の節約が可能になるだけでなく、環境にも優しい生活を実現できます。再生可能エネルギーを最大限に活用し、電力会社からの購入電力を減らすことで、持続可能なエネルギー使用が可能です。

最近の電気料金の高騰により、売電よりも自家消費の方が経済的にお得になることが多くなっています。

特に2024年現在、FIT制度を利用していても売電価格が電気料金より低いため、グリーンモードの利用が推奨されます。
卒FIT後の家庭では、このモードを使うことでさらに大きなメリットが得られるでしょう。

具体的な1日の流れ

  1. 夜間に割安な電力で蓄電池を充電(夜間充電しない設定も可能)。
  2. 朝に蓄電池から放電して家庭内で使用。
  3. 昼間には太陽光発電の余剰電力を蓄電池に充電し、満充電後は余剰電力を売電。
  4. 夕方に再び蓄電池から放電。
  5. 夜間に再度割安な電力で蓄電池を充電(夜間充電しない設定も可能)。

安心モード

安心モードでは、停電時に蓄電池の電力を優先的に利用する設定です。このモードを選ぶと、電気料金が安い深夜に蓄電池を100%まで充電し、蓄電池の残量が50%になるまで電力を使用できます。残りの電力は停電に備えて確保され、非常時に対応できるように設計されています。

停電時の安心感を重視する方にぴったりです。ただし、長時間の停電や予想外の電力消費には限界があるため、計画的に使用することが重要です。

具体的な1日の流れ

  1. 夜間に割安な電力で蓄電池がフル充電されるまで充電し、充電が完了すると蓄電池は待機状態に。
  2. 朝には蓄電池から一定の残量を残し放電。
  3. 昼間には余剰電力を売電。
  4. 夕方には再び蓄電池から一定の残量を残し放電。
  5. 夜間には再度割安な電力で蓄電池がフル充電されるまで充電し、充電が完了すると蓄電池は待機状態に。

主要メーカー毎に蓄電池の運転モードをご紹介

蓄電池の運転モードはメーカーによって異なりますが、どのメーカーでも基本的な役割は似ています。ここでは、主要なメーカーの蓄電池に搭載されている運転モードを見ていきましょう。

ニチコン蓄電池の運転モード

ニチコンの蓄電池は、効率的な電力運用を実現するために、3つの異なる運転モードを提供しています。

  • 経済モード: 余剰電力を売電し、夜間の安価な電力で蓄電池を充電。昼間は蓄電池の電力を家庭で使用し、売電収入を最大化する。FIT期間中で売電単価が高い場合におすすめ。

  • グリーンモード: まずは家庭内で太陽光発電の余剰電力を利用し、使い切れなかった分を蓄電池に充電。夜間や曇りの日には蓄電池から電力を供給し、自家消費を最大化する。FIT終了後や電気代の節約を目指す場合に適している。

  • EVモード(トライブリッド型のみ): 太陽光で発電した電力をEVに充電し、EVが不在の際には蓄電池に充電。夜間やEVが使用しない時間帯には、蓄電池から家庭用電力を供給する。EV車を所有している場合に最適。

オムロン蓄電池の運転モード

オムロンの「マルチ蓄電プラットフォーム KPB-P-A」では、家庭の電力ニーズに応じて選べる4つの運転モードを提供しています。

  • 経済モード: 余剰発電分を売電し、夜間の安価な電力で蓄電池を充電。売電単価が高い場合に特におすすめ。昼間の太陽光発電の余剰を売電し、夜間の安価な電力で充電することで、経済的な電力運用が実現できる。

  • 安心モード: 停電時に備えて蓄電池の残量を維持し、非常時に電力を利用できる設定。停電時の備えを重視する方に最適。蓄電池の残量を50%以上に保ちながら、停電時の電力供給を確保する。

  • グリーンモード: 自家消費を優先し、余剰電力を蓄電池に充電。昼間の太陽光発電を家庭内で使い切れなかった電力を蓄え、朝や夕方に蓄電池から電力を供給。FIT終了後や電気代の節約を目指す方に適している。

  • 停電時モード: 昼間は太陽光発電で電力を供給し、夜間は蓄電池から電力を使用。停電時には自動的に電力供給を切り替えるため、停電時の安心感を提供。停電時の電力供給を重視する方におすすめ。

パナソニック蓄電池の運転モード

パナソニックの創蓄連携システムでは、ライフスタイルに合わせて選べる3つの運転モードを提供しています。

  • 環境モード: 太陽光発電を最大限に活用し、昼間の発電電力を家庭内で利用。余った電力は蓄電池に充電し、朝や夕方には蓄電池から電力を供給。電力購入を減らし、環境に配慮した運用が可能です。自家消費を重視する方におすすめです。

  • 経済モード: 昼間の太陽光発電で余剰電力を売電し、夜間に安価な電力で蓄電池を充電。朝や夕方には蓄電池の電力を使用して電気代を節約します。売電収入を増やし、電気代を抑えたい方に最適です。

  • 蓄電モード: 常に蓄電池を95%〜100%の状態に保ち、停電時には即座に電力を供給。平常時には余剰電力を売電します。停電時の備えを重視する方におすすめです。

また、V2Hシステムには以下のモードがあります。

  • 自家消費モード(充電時間設定あり): 太陽光の余剰電力と安価な深夜電力を活用し、光熱費の削減をサポートします。光熱費の削減を狙う方に最適です。

  • 自家消費モード(充電時間設定なし): 太陽光の余剰電力を最大限に活用し、電力購入を抑えます。自家消費を重視する方におすすめです。

  • タイマーモード: 太陽光発電による電力を売電したい方や、安価な深夜電力を利用したい方に向けたモードです。売電や深夜電力の活用を考える方に適しています。

シャープ蓄電池の運転モード

シャープの蓄電池システムでは、電力を効率よく管理するための6つの運転モードを提供しています。自動制御が設定されている場合は、運転モードに関係なく自動制御が優先されます。

  • 経済性モード(自動): 余剰電力を売電し、夜間に蓄電池を充電、昼間に放電します。長期間不在時の電力管理におすすめです。

  • 経済性モード(時刻指定): 特定の時間帯に電力を使用したい場合に便利。夜間に充電し、指定した時間に放電する設定です。

  • クリーンモード(夜間充電なし): 太陽光発電を主に利用し、電力会社からの買電を最小限に抑えたい方に最適です。昼間に蓄電池から電力を供給します。

  • クリーンモード(夜間充電あり): 太陽光発電と夜間の安価な電力を組み合わせて使用。昼間に蓄電池から電力を供給する設計です。

  • 充電モード: 災害対策や非常時に備え、充電を優先します。充電後は待機状態になり、24時間後に経済性モード(自動)に切り替わります。

  • ECHONET Liteモード: ECHONET Lite対応のスマート家電と連携するモード。手動での切り替えはできません。

蓄電池の運転モードに関するQ&A

運転モードは自分で変更できますか?

はい。運転モードの変更は、付属の表示ユニットやリモコン、またはスマートフォンのアプリを使って簡単に行うことができます。

これにより、自宅にいるときも外出先からも、手軽にモードを切り替えることが可能です。たとえば、外出中に電力消費の最適化が必要になった場合でも、アプリを通じて迅速に設定を変更し、効率的な電力利用が実現できます。

最近では、表示ユニットやリモコンがオプションであることが多いため、これらが付属していないこともあります。しかし、スマートフォンのアプリを使えば、全ての操作を簡単に行うことができるため、アプリが便利で実用的です。

夜間の電気料金が安いプランを利用している場合、どのモードがおすすめですか?

「経済モード」や「グリーンモード(夜間充電あり)」が特におすすめです。

経済モードでは、夜間の安価な電力で蓄電池を充電し、昼間の電力使用を最適化します。夜間の充電を利用することで、電気料金を抑えつつ、昼間に発電した電力を最大限に利用できます。

時刻指定が可能な設定もあるので、自分のライフスタイルに合わせて、電力の使用タイミングを調整することができます。

グリーンモード(夜間充電あり)では、太陽光発電の余剰電力や夜間の安価な電力で蓄電池を充電し、昼間に電力を使用する際に蓄電池から電力を供給します。

これにより、電力会社からの買電量を抑えつつ、夜間の安価な電力を活用することができます。

これらのモードを利用することで、夜間の安価な電力料金を最大限に活用し、電気代を効果的に削減できます。

運転モードによって電気料金はどれくらい変わるのですか?

運転モードによって電気料金の変動はありますが、その具体的な額は使用状況やシステムの規模によって異なります。

●自家消費を優先するモード
自家消費率が高い場合、10年間で約170万~190万円の電気料金削減が期待されることがあります。

この試算は、発電した電力の50~55%を自家消費できると仮定しており、電気代の削減効果が反映されています。

ただし、自家消費率は家庭の電力使用量や太陽光発電システムの規模によって変動するため、実際の経済的メリットは異なる可能性があります。

●売電を優先するモード
売電を優先する場合、10年間で約100万~110万円の経済的メリットが見込まれます。この場合、自家消費率は20~25%に留まり、発電した電力の多くを売電に回します。

ただし、売電単価が低い現状では、売電による利益が大きくないため、自家消費を優先する方が長期的には経済的に有利な可能性が高いとされています。

これらの試算は一般的な例であり、具体的な経済的メリットは実際の使用状況や蓄電池の性能によって変わるため、導入前に詳細なシミュレーションを行うことをお勧めします。

運転モードを変更する頻度について教えてください。

日常的には、天候や電力料金の変動が少ない場合は、1つのモードを長期間使うことが一般的です。特別な理由がない限り、頻繁にモードを変更する必要はありません。

ただし、季節や天候に応じて最適なモードを選ぶことはあります。例えば、発電量が多い夏季や晴れた日にはグリーンモードを選び、発電量が少ない冬季や悪天候の日には経済優先モードを選ぶことがあります。

また、卒FITなどで売電価格が大きく変わる場合には、それに応じてモードを見直すこともあります。

通常、モードの変更は月に1~2回程度で済むことが多いですが、家庭の電力使用状況や電力市場の動向に応じて調整が必要になることもあります。

蓄電池の寿命は、どの運転モードで最も長持ちしますか?

蓄電池の寿命を延ばすためには、放電深度(DOD)が浅く、頻繁な充放電を避けることがポイントです。

その観点から、「安心モード」や「グリーンモード」が蓄電池の寿命に優しい運用方法とされています。

「安心モード」では、停電に備えて一定のバッテリー容量を確保し、フル放電を避けるため、放電深度が浅くなり、蓄電池の負担が軽減されます。

「グリーンモード」では、太陽光発電の余剰電力を効率的に蓄電池に充電し、夜間などに放電することで、深い放電や頻繁な充放電を避けるため、バッテリーの劣化が抑えられます。

ただし、最適な運用方法は使用環境や電力ニーズに応じて調整することが推奨されます。

蓄電池の運転モードが突然変わってしまうことはありますか?

蓄電池の運転モードが突然変わることは稀ですが、いくつかの要因で変更される可能性があります。

1. 設定ミス: ユーザーが誤ってモードを変更してしまうことがあります。設定を確認し、必要に応じて正しいモードに再設定してください。

2. ソフトウェアの更新: 蓄電池の管理ソフトウェアが自動的に更新される際に、運転モードが変更されることがあります。ソフトウェアの更新後は、設定内容が正しいか確認することをお勧めします。

3. 外部の電力供給の問題: 電力供給の状況や電力会社の指示によって、運転モードが調整される場合があります。これには、停電や電力の需要・供給バランスの変動が影響することがあります。

もし運転モードが意図しないタイミングで変わる場合は、蓄電池の取扱説明書を確認するか、サポートセンターに問い合わせてみる、電池バンクにもお問い合わせ下さい。

蓄電池のモードまとめ

蓄電池の運転モードは、目的に応じて使い分けることで、より効果的に活用できます。

経済優先モードでは、余剰電力を売電し、夜間の割安な電力で充電することで売電収入を得られます。特に売電価格が高い時におすすめです。

自家消費重視モードは、家庭内での電力使用を優先し、電力会社からの購入を減らして電気代を節約し、環境にも配慮できます。

停電対策モードでは、蓄電池の充電を優先し、常に一定の残量を確保します。万が一の停電時にも安心です。

ライフスタイルや電気料金プランに合わせて、最適なモードを選ぶことが重要ですね。生活の変化や電気料金の見直しに応じて調整することで、エネルギーを効率的に使えますよ。

蓄電池についての疑問や最適なモードの選び方で迷った場合は、電池バンクにご相談ください。専門のスタッフがご家庭に合ったアドバイスを提供します。

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記事監修:電池バンク編集部

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