日本の電力システムは今、転換期を迎えています。その象徴が、四国電力など一部エリアで見られる「昼安・夜高」の料金プランへの見直しです。これは、太陽光発電の普及で昼間の電気が余り、需要を上回る供給が頻発することで、系統の安定を守るための出力制御が増加している全国的な実情に対応するものです。
この再エネ主力化に伴う需給バランス調整の課題に対し、国は電力広域的運営推進機関(広域機関)を中心にシステム改革を進めています。広域機関は、需給を安定させるための調整力を市場を通じて確保しており、この市場に参入できる設備を増やそうとしています。
この中で、ご家庭の蓄電池やV2Hは、単なる自家消費のための設備ではなく、電力需要の変動時に充放電を制御することで系統の周波数維持に貢献する、調整力として不可欠な役割を担います。蓄電池のこの機能を束ねて電力市場で活用するVPP(仮想発電所)の一部となることで、単なる節約を超え、電力システム全体に貢献するリソースとなるのです。
四国電力の料金改定は、「昼間の電気は貯めて夜に使う」という行動を促し、結果的に家庭の蓄電池による需給調整への参加を後押しします。これにより、今後、蓄電池が電力系統にもたらす価値と、それに伴う収益機会がさらに高まると見られています。
このように、料金プランの変更から読み取れるのは、電力の「貯蔵と調整」を担う技術の必要性です。災害時にも役立つ発電・蓄電設備の導入は、エネルギー安定化の鍵であり、未来の暮らしを守るレジリエンス(強靭性)強化へ直結する有効な手段です。
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電池バンク編集部
家庭用蓄電池・太陽光発電等の
販売施工業者。
工事部、CS部、補助金
・各種申請部署を有し、
日本全国で蓄電池・太陽光発電等の
販売施工を行う。
国内で販売されている
主要メーカー製品を全て取り扱い。
Tesla Powerwall認定販売施工会社に認定。