卒FIT後はV2Hで自家消費が正解?売電終了後の太陽光をEVで活かす方法と費用・補助金【2026年版】
太陽光発電のFIT(固定価格買取制度)期間が終わると、それまで1kWhあたり40円台や24円などで売れていた余剰電力の買取単価が、大手電力会社では概ね7〜9円程度まで下がります。いわゆる「卒FIT」です。せっかく屋根で発電した電気を安く売り続けるのは、もったいない選択かもしれません。そこで近年注目されているのが、電気自動車(EV)を家庭用の大容量蓄電池として使う「V2H(Vehicle to Home)」です。本記事では、2026年の最新情報をもとに、卒FIT後にV2Hで自家消費を最大化する考え方、蓄電池との違い、費用と補助金の目安、導入の流れまで、電池バンクの実際の施工事例を交えて解説します。

SUMMARY
この記事のポイント
- 卒FITで売電価格が下がる今、太陽光の余剰電力はEVを蓄電池にするV2Hで自家消費するのがお得。
- 2026年の売電相場、蓄電池との違い、費用と補助金、導入の流れを施工事例とともに解説します。
目次
そもそも「卒FIT」とは?2026年に売電価格はどう変わる
FIT(固定価格買取制度)は、住宅用太陽光(10kW未満)の余剰電力を国が定めた単価で10年間買い取る制度です。制度開始当初に設置した家庭では1kWhあたり40円台、その後の設置でも20円台で売電できていました。しかしこの優遇期間は10年で終了します。これが「卒FIT」です。
卒FIT後も電力会社の買取プランに申し込めば売電自体は続けられますが、買取単価は大きく下がります。2026年時点では、大手電力会社の標準的な卒FIT買取単価は概ね7〜9円/kWh、新電力の高めのプランでも10円台前半というのが相場です。一方、近年のFIT単価(2026年度の10kW未満)は15円前後で、卒FIT後はおよそ半額になる計算です。つまり「発電して売る」価値は大幅に目減りし、相対的に「発電して自分で使う=自家消費」の価値が高まります。
なぜ卒FIT後はV2Hでの自家消費が有利なのか
ポイントは、売る電気の単価と、買う電気の単価の差です。卒FIT後に余剰電力を売っても7〜9円/kWh程度ですが、電力会社から買う電気は燃料費調整や再エネ賦課金を含めると30円前後/kWh(プランや時間帯により25〜35円程度)かかります。同じ1kWhでも、「売る」より「自分で使って買う電気を減らす」ほうが3〜4倍トクになるわけです。
とはいえ、太陽光が発電するのは昼間中心。在宅していなければ余った電気はそのまま安く売るしかありません。そこで、昼の余剰電力をEVに充電しておき、夜間や朝に家でその電気を使えるようにするのがV2Hです。EVの蓄電容量は家庭用蓄電池の数倍にあたる数十kWh規模が一般的で、卒FIT後の「貯めて使う」器として非常に相性が良いのです。EVを持っているなら、電気代の削減効果はさらに大きくなります。
FREE ESTIMATE
ご自宅に合うプランと価格を知りたい方へ
電気の使い方やお住まいの条件から、最適な機種と補助金込みの実質価格をご提案します。
V2Hが卒FIT対策に向いている3つの理由
卒FIT世帯にV2Hが選ばれる主な理由は次の通りです。すでに屋根に太陽光があるご家庭ほど、追加投資の効果を実感しやすくなります。
- 大容量を活かせる:EVは数十kWh級の電池を搭載。昼の余剰を丸ごと貯めて夜に使え、安い売電に回す量を最小化できる
- ガソリン代も同時に削減:太陽光の電気でEVを充電すれば、走行コストも実質的に下げられる(事例ではガソリン代がほぼゼロになった声も)
- 停電・防災に強い:V2H+EVなら、停電時にEVの大容量電池から家全体へ給電できる機種もあり、卒FIT対策と防災対策を同時に実現できる
蓄電池とV2H、卒FIT対策にはどちらがよい?
卒FIT対策の自家消費機器としては、家庭用蓄電池とV2Hが代表的です。どちらが正解かは「EVを持っているか・これから買うか」で大きく変わります。EVを所有(または購入予定)なら、すでにある大容量電池を活用できるV2Hがコスト効率に優れます。EVを持たない・当面買う予定がないなら、24時間いつでも使える定置型の蓄電池が無難です。
実際には「太陽光+蓄電池+V2H」を組み合わせ、昼の発電を蓄電池とEVに賢く振り分ける構成も人気です。とくにニチコンのトライブリッドやオムロンのマルチ蓄電プラットフォームのように、太陽光・蓄電池・EVを1台のシステムで制御できる機種は、卒FIT後の自家消費率を高めやすいのが特長です。対応車種とあわせて検討するとよいでしょう。
ここがポイント
卒FIT対策の損得は「売電単価−買電単価」の差で決まります。売電7〜9円・買電30円前後なら、余剰1kWhを自家消費するたびに約20円以上のメリット。EVがあるなら、その器としてV2Hが最有力候補になります。
卒FIT×V2Hの費用と補助金の目安(2026年)
V2H本体と設置工事の費用は、機種や住宅の配線状況によって幅がありますが、機器・工事込みで概ね100万〜180万円程度が一つの目安です。単機能タイプか、太陽光や蓄電池と連携できるハイブリッド/トライブリッドタイプかでも価格は変わります。詳しくはV2Hの設置費用ガイドもご覧ください。
費用負担を大きく下げてくれるのが補助金です。2026年度のCEV補助金(次世代自動車振興センター)は、設備費が機器価格の1/2(上限50万円)、工事費が上限15万円で、合計最大65万円程度が見込まれています(2025年度には最大75万円相当の実績もありました)。さらに東京都など自治体の補助金を併用すると、合計100万円超の受給になるケースもあります。ただし補助金は年度・予算・地域で内容が変動し、機器の発注前・工事の着工前に申請が必要なため、最新の公募要領を必ず確認してください。電池バンクでは補助金申請を無償で代行しています。
卒FIT後にV2Hを導入する流れ
卒FITのタイミングでV2Hを導入する場合、補助金の公募時期やEVの納車時期との調整がカギになります。一般的な流れは、
①現地調査・お見積もり
②補助金の公募確認・着工前の申請
③交付決定後に契約・工事
④系統連系・運転開始
という順序です。補助金は申請が先・工事が後という順番を守らないと受けられないため、スケジュール設計が重要です。実際の手順は導入事例でもイメージできます。
FREE ESTIMATE
補助金込みの実質価格を、無料でお見積り
お住まいの地域で使える補助金の確認から申請の代行まで、電池バンクが無償でお手伝いします。
電池バンクのV2H施工事例
ここでは、卒FIT・太陽光の自家消費を目的にV2Hを導入された電池バンクの実例を3件紹介します。いずれも当社が実際に手がけた事例で、数値は実績に基づくものです。
事例①:FIT期間終了に合わせて蓄電池とV2Hを導入(東京都杉並区I様邸)

FIT期間終了を迎え、売電から自家消費中心のライフスタイルへ移行するために蓄電池、V2Hシステム、HEMSを同時導入された事例です。導入機器は、太陽光・蓄電池・EVのパワコンを一体化したオムロンの「マルチV2Xシステム」。
卒FIT後は日中の余剰電力を蓄電池とEVへ効率よく充電し、夜間の家庭内電力として有効活用できるようになりました。さらにHEMSの連携により、発電量や電気の使用状況に合わせてシステムを賢く自動制御し、自家消費率を最大限に高めています。電気代高騰に左右されない暮らしと、万が一の停電時にも家全体へ電力を供給できる安心の防災環境が一挙に整いました。
MORE東京都杉並区I様邸 蓄電池・V2H・HEMSの販売施工事例施工事例
事例②:太陽光のみの暮らしに、EVとV2Hを後付け(千葉県松戸市A様邸)


新築時から太陽光発電を活用されていたお客様が、EV導入を機に既存システムへV2Hを後付けされた事例です。導入機器はニチコンのトライブリッド蓄電システムT3(型式 ES-T3PL1、機器保証15年・自然災害補償10年、セパレート型)。既設の太陽光パワコンをニチコンのトライブリッドパワコンへ一新することで、屋根のパネルで発電した電気をロスなくEVへ充電できる環境を整えました。導入前は「日中の自家消費+売電」だった電気の使い方が、導入後は「昼はEVへ充電/夜はEVから給電」へ。停電時も特定負荷のみから家全体給電(全負荷対応)へと進化し、太陽光の活用の幅が大きく広がりました。
MORE千葉県松戸市A様邸 V2Hの販売施工事例・お客様の声施工事例事例③:既設の太陽光+蓄電池にV2Hを後付け(東京都練馬区K様邸)


すでに太陽光発電と蓄電池を導入済みで、EV購入を機にV2Hを検討されたお客様です。既設の蓄電池と同シリーズで、今あるパワコンで制御できるニチコンのトライブリッド蓄電システムT3 V2H(型式 ES-T3PL1、機器保証15年・自然災害補償10年、セパレート型7.5m)をご提案。価格帯は70〜120万円で、約45万円の補助金を活用されました。太陽光・蓄電池・V2Hが連携することで、昼の発電を無駄なく貯めて使い切る、卒FIT後の自家消費に理想的な構成です。後日カーポートへの太陽光増設工事もご依頼いただき、発電量そのものを増やして削減効果をさらに高めています。
MORE東京都練馬区K様邸 V2Hの販売施工事例施工事例
よくある質問(卒FIT×V2H)
卒FIT後も売電は続けられますか?
続けられますが、買取単価は大手で7〜9円/kWh程度に下がります。自家消費に回したほうが経済メリットは大きくなる傾向です。
EVを持っていなくてもV2Hは意味がありますか?
V2HはEVを蓄電池として使う機器のため、EVがないと効果を発揮できません。EVの予定がない場合は定置型蓄電池が選択肢になります。
太陽光が古くてもV2Hを後付けできますか?
多くのケースで可能です。事例のようにパワコンの交換や接続改修で連携できることが多く、現地調査でご提案します。詳しくはよくある質問ページもご覧ください。
CONCLUSION
まとめ
卒FITを迎えると売電単価は大きく下がり、「売る」より「自分で使う」ほうが得になります。EVをお持ち、あるいはこれから購入されるなら、大容量のEVを家庭の蓄電池として活用できるV2Hは、卒FIT対策の有力な選択肢です。費用は機器・工事込みで100万〜180万円程度が目安ですが、2026年度のCEV補助金(最大65万円見込み)や自治体補助を組み合わせれば、実質負担を大きく抑えられます。補助金は着工前申請が原則のため、卒FITやEV納車のタイミングに合わせた早めの相談が安心です。電池バンクは創業50年・施工実績10,000件超の実績と、補助金申請の無償代行で、お住まいに最適な卒FIT×V2Hプランをご提案します。
SUPERVISOR
電池バンク編集部運営:エネルギーバンク株式会社|太陽光発電・蓄電池・V2Hの販売施工専門店
太陽光パネルや蓄電池、V2Hの提案から施工までを全国対応で手がける電池バンクの編集部です。累計10,000件以上の施工実績をもとに、導入前に知っておきたい情報をわかりやすく発信しています。
SUBSIDY 2026
2026年度 補助金まとめを読む
基礎知識から選び方・補助金まで。関連する30本の記事とあわせて、テーマごとにまとめています。





